こんにちは「旅すけ」です。
ロードバイクを購入しようとショップに見に行き、店員さんから「コンポはどのランクを希望していますか?」「好みのフレームがありますか?」と尋ねられ,
コンポ??フレームの素材???
何を質問されているのか分からない…どうしよう。
と困ってしまった初心者の方へ、ロードバイクを選ぶ時の基準となるコンポーネントとフレームの素材について解説します。
私自身も2020年10月からロードバイクを始めた初心者です。
休日にサイクリングを楽しみ、走れる距離を50km、70kmと伸ばして、ようやく100kmを超えるロングライドのサイクルイベントにも参加できるようになってきました。
ロードバイクのコンポーネントやフレームの素材のことが分かると、たくさんの種類があるロードバイクの中から自分好みの一台を絞り込みやすくなると思います。
初心者の方向けに分かりやすくまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
❶ コンポーネントとは?
略して「コンポ」と呼ばれることが多いコンポーネントとは、変速機など複数の主要パーツのことを指します。
変速機とは、自転車のチェーンを移動させるもので、前と後ろの車輪部分にある歯車(ギア)の切り替えをしてくれます。
チェーンを移動させることを「変速」とか「ギアチェンジ」と呼びます。
ママチャリなど一般の自転車には変速機がないものもありますが、ロードバイクは、車種によってギアの数も変わってきます。
参考までにコンポーネントと呼ばれるパーツの一覧は以下のとおりです。
- 変速機(ディレイラー)
- ブレーキ
- ブレーキレバー(シフター)
- ペダル
- チェーン
- クランク
- スプロケット
- ボトムブラケット(BB)
ロードバイク用のコンポーネントは、
◆日本のシマノ(SHIMANO)、
◆イタリアのカンパニョーロ(CAMPAGNOLO)、
◆フランスのマヴィック(MAVIC)、
◆アメリカのスラム(SRAM)
というメーカーがあります。
日本で販売されているロードバイクのほとんどがシマノのコンポを搭載しているため、この記事ではシマノのコンポについてご紹介します。
全部で7段階のグレードがあります。
❶DURA-ACE(デュラエース)
◆ 11速(リアギア11枚)
「エース」という名が入るとおり、プロのレーサーが使用する最高峰のコンポ。
剛性に優れた構造で、強度がありながら軽量。
変速も静かで滑らかだが、コンポセット一式のみで20万円以上する高額さ。趣味で乗る初心者は名前を知っておくだけで大丈夫な最高級グレード。
2021年新型から12速が登場している。
❷ULTEGRA(アルテグラ)
◆ 11速(リアギア11枚)
デュラエースと同じ「ホローグライド」という技術が使われており剛性が高い。
強度が高く変速も滑らかだがデュラエースより重い。
その分、デュラエースより価格も下がる。
デュラエースとアルテグラには電動でギアを変速するDi2というシリーズがあるが高額。予算に余裕のある方が検討できるグレード。
❸105(イチマルゴ)
◆ 11速(リアギア11枚)
アルテグラの素材を変えてコストダウンさせたモデル。
性能はアルテグラより劣るが、レースで使うのにも十分なレベル。
上位グレードとパーツの互換性があり、誰が使っても乗りやすいので初心者から上級者まで幅広いユーザーに好まれる。
初めてのロードバイクとして最も勧められるグレード。
変速段数はデュラエースから105の上位3つが11速で、次のティアグラからは少なくなっていく。
2022年,12速のDi2が遂に登場!
❹Tiara(ティアグラ)
◆ 10速(リアギア10枚)
変速段数が減って10速仕様になるが、趣味で走りを楽しむには申し分のない性能。
段数が異なると基本的に上下の互換性がなくなるので、後々のパーツ交換によるアップグレードが難しくなる。
ブレーキが105以上のグレードではデュアルピボットという構造になっているが、ティアグラ以下はシングルピボットブレーキが採用されており、制動力が上位グレードよりやや劣るが、ブレーキは交換によるアップグレードが可能。
❺SORA(ソラ)
◆ 9速(リアギア9枚)
9速なので、ギアの変速に慣れない人にはかえって扱いやすい入門用のコンポ。平地メインのサイクリングなら十分の性能。
❻Claris(クラリス)
◆ 8速(リアギア8枚)
2013年から登場したコンポ。フロントギアが3枚になっているタイプもありクロスバイクの一部にも採用されている。レース仕様ではないが通勤、通学には最適。
❼Tourney(ターニー)
◆ 7速(リアギア7枚)
最も低価格なコンポ。価格や動作性は街乗り用として適している。クラリスとターニーは何段にギアが入っているか手元で視覚的に確認できる機能がある。
❷ コンポーネントの主な違いは3つ
①変速ギアの段数
一番分かりやすい違いがギアの段数です。
グレードの高いロードバイクほど後ろのギアの段数が多くなります。デュラエース、アルテグラ、105の上位3つのモデルは11速以上が採用されています。
道路の勾配や風向きに合わせてギアを選択するので、ギアの段数が多いほどスピードや足の筋力に合わせた微調整がしやすくなります。
ギアが多い分速くなるという訳ではなく、ギアの選択肢が多い分、自分の状況に適したギアを選べる幅が広がり体の負担が軽くなるので長い距離を楽しめやすくなります。
②性能(操作性、重量、剛性、耐久性)
使用感には個人差があると思いますが、基本的にグレードが上がるほど性能は良くなります。
性能が良いとは「レバー操作が軽くて楽になる」「滑らかで確実なブレーキができる」といった操作性が上がるということです。
操作性の向上は、長距離を走る時の疲労感にも影響してくるので、ロードバイクの用途に合わせて自分に必要な性能を検討していくと良いでしょう。
性能として、操作性の他に重量や剛性、耐久性といったところもグレードによって異なってきます。
重量はグレードが上がるほど軽くなります。ロードバイクは上位モデルになるほどパーツごとに細かく軽量化が追求されています。
プロの方はグラム単位で重量にこだわりますが、初心者の走りのスピードには大きな影響はないでしょう。
剛性とは「力を加えられた物体の変形のしづらさ」のことを意味します。変形しづらい物体のことを「剛性が高い」と表現しますが、剛性が高いロードバイクはたわみにくく、乗り手の力があまり逃げないので効率良く前に進むことができます。
ただし、力が逃げにくい分、体に負担がかかるので疲れやすかったり膝に痛みが出たりという影響もあります。
剛性が高いほど良いということではなく、やはり用途に合わせて選択していくのが望ましいです。
上位モデルほど素材が良くスムーズに動くので、パーツの劣化や摩耗が激しくなく耐久性が上がりコンポの寿命が長いと言われていますが、使用状況や保管場所、メンテナンスの頻度によって変わってきます。
下位のグレードでも丁寧にメンテナンスして使うことでコンポの性能を維持し、長く乗ることが可能です。
③価格
基本的にグレードが上がるほど、高額になっていきます。
ティアグラと105なら、1〜2万円程度の差ですが、アルテグラ、デュラエースになると、コンポだけでなく、フレームやタイヤを含むロードバイク全体のグレードが上がるので2倍、3倍と値段が変わっていきます。
性能が良いと耐久性も上がりますが、消耗品の価格も上がってくることを想定しておいた方が良いでしょう。
コンポのグレードと同じく価格を左右しているのがフレームの素材です。
フレームの素材からロードバイクを選んでいくというのも一つの方法です。どんな素材があるのか,続いて、フレームの素材について解説します。
❸ 主なフレームの素材
[1]アルミ
乗り心地は硬いが、錆びにくく初心者でも扱いやすい。
路面の振動が体に伝わりやすい反面、ペダルの回転をしっかり推進力に変える力強さがある。
素材は重いがカーボンに比べて安価。
クロモリよりは軽量で加工もしやすい。フレーム以外のホイールやハンドルなどのパーツにも使われている。
技術の向上によりカーボンと変わらない重量を実現しているアルミフレームもある。
[2]カーボン
炭素繊維が使われている高級素材。釣り竿やゴルフクラブにも使われている。
アルミより軽量で振動吸収性が高い。
硬いので薄くしたり、自由に成形することができ、ファッショナブルかつ高性能に加工しやすいのが特徴。
大手メーカーのハイエンドモデルはカーボン製が多い。
フロントフォークだけカーボン製にして振動吸収性を確保しているアルミフレームもある。
高価で大きな衝撃が与えられると割れる恐れがあるので大事に扱う必要がある。
[3]クロモリ(スチール)
鉄をベースにした合金、メンテナンス次第では錆びる可能性がある。
アルミより重いが、しなやかで路面の細かい振動を吸収するので乗り心地が良いのが特徴。
耐久性の高さや寿命の長さというメリットもある。フレームの素材としては最も歴史が長い。
フレームが細く見た目がクラシカルなので、デザインを楽しめる。
❹ まとめ
今回は初めてのロードバイク選びの際に知っておくと参考になるコンポのグレードとフレームの素材ついて解説しました。
自分がどんな目的でロードバイクの購入を検討しているのか、そのためにはどの程度のグレードが必要なのかを考慮して絞り込んでいくと良いでしょう。
ちなみに私の場合は、休日にサイクリングを楽しみつつ、いずれはロングライドのイベントにも参加してみたいと考えていたので、最初にコンポのグレードを105にしようと決めました。
その後,お店巡りで集めた自分好みのメーカーの最新カタログを並べて、105のロードバイクのページに付箋を貼り、そこから予算オーバーの物を外していき、残った付箋のページの中から好きなデザインのロードバイクを選ぶという流れで決めました。
デジタルな時代の中、ひとたびロードバイクにまたがれば、爽やかな風、どこまでも広い空、癒される自然の景色とつながり、気軽に「非日常」を感じさせてくれる魅力的な乗り物です。
自分にぴったりのロードバイクを選んで楽しいサイクリングへ出かけましょう!
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